2019年4月9日に
日本の紙幣(お札)が
千円札・五千円札・一万円札ともに
新しいデザインになることが
発表されました。
2019/4/9 09:254/9 09:31updated
©一般社団法人共同通信社麻生財務相は、次の1万円札の肖像画に実業家の渋沢栄一、5千円札に教育者の津田梅子、千円札に医学者の北里柴三郎を採用すると表明した。
ついこの前紙幣が新しくなった
ような気がしていましたが
現行の紙幣はもう20年間
使っていることになるのですね。
(そこにも驚きました)
実際に新しい紙幣が
流通し始めるのは
オリンピックの終了した
4年後である2024年。
まだまだ先のことに思えますが
こうしてぼ〜っと生きてたら
4年なんてあっという間だよ!!
(と、チコちゃんに叱られそうです)
ほぼ毎日使うものが
大きく変わるので、
デザインや偽造防止の技術が
どのように変わったのか、
違いや変化をまとめて見ました!
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新紙幣に採用される人物とデザインは?
まずは新しいお札(新紙幣)の
デザインがどんな感じなのか
それぞれ確認していきましょう!
新一万円券(一万円札)
表(肖像)
渋沢 栄一(しぶさわ えいいち)
渋沢栄一(しぶさわえいいち)氏は
1840年~1931年に生きた人物なので
江戸時代から明治時代に変わる、
劇的な変化の時代を知っている人です。
- 第一国立銀行
- 東京株式取引所(現 東京証券取引所)
- 東京商法会議所(現 東京商工会議所)
など、生涯に約500もの企業の設立等に
関わったそうです。
日本経済の父、みたいな
言われ方をしていますが
・・・恥ずかしながら、
私は知りませんでした。
実業界で活躍した人物なので
起業家や会社経営陣にとっては
知らない人がいないくらい
有名な人物でしょう。
また、教育・社会事業・民間外交にも
尽力したことで知られています。
THE・マネーマン!という感じですね。
経済人なら、お札のおもて面になるのも
納得しかありませんね。
裏 :東京駅(丸の内駅舎)
裏面は、辰野金吾(たつのきんご)氏設計の
東京駅の駅舎です。
なんだかいきなり近代的な
建物の絵柄になったな〜と
思いましたが、1914年竣工。
その歴史は古く、
「赤レンガ駅舎」として
親しまれてきた歴史的建造物です。
今や、明治・大正期を代表する
歴史的建築物の一つとなりました。
そんな歴史的な建物なので
戦災で一部焼失してしまいましたが、
復原工事を行い、2012年に完了しています。
おもて・うら両方とも
明治時代の色を感じるモチーフですね。
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新五千円券(五千円札)
表(肖像)
津田 梅子(つだ うめこ)
津田梅子(つだ・うめこ)氏は
1864年~1929年を生きた人物。
一万円札の渋沢栄一さんと
30年くらいの差はありますが
まさに明治期の人物ですね。
1871年に、岩倉使節団に随行した
最初の女子留学生の一人です。
岩倉使節団ってなんじゃいな?
と思って調べたところ、
日本からアメリカ合衆国、
ヨーロッパ諸国に派遣された
大使節団とのこと。
大使節団・・・
これも調べてみたところ、
主な目的は
- 条約を結んでいる各国を訪問し、元首に国書を提出する[1]
- 江戸時代後期に諸外国と結ばれた不平等条約の改正(条約改正)のための予備交渉
- 西洋文明の調査
これらの3つで、
簡単に言うと、
外国と親睦を深めることと
条約をよりいいものにするために
国を代表して外国を訪れた人たち
ということです。
まさに女学史という感じで
1900年には女子英学塾(現 津田塾大学)を
創立しています。
女子高等教育のために尽力しているので
女性が経済により密接に関わっていることを
象徴しているということなのかもしれません。
裏 :フジ(藤)
裏面には、
植物(花)の「フジ(藤)」が
描かれています。
フジの花は、残念ながら
日常はあまり見られませんが
(ときどき公園にはありますね)、
日本では古くから書物に
度々名前のでる植物で、
古事記や万葉集にも登場してします。
苗字にもたくさんはいっている
植物ですね。
垂れ下がった花が
やわらかな印象をあたえるので
一万円札や千円札よりも
なんだか穏やかな雰囲気のお札に
仕上がっています。
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新千円券(千円札)
表(肖像)
北里 柴三郎(きたさと しばさぶろう)
北里 柴三郎(きたざとしばさぶろう)氏は
1853年~1931年に生きた人です。
こちらも明治の時代の人物ですね。
世界で初めて破傷風菌(はしょうふうきん)
の純粋培養に成功た、医療分野の偉人です。
何よりすごいのが、
破傷風血清療法を確率させたことです。
つまり、それまで治らない病気だったものを
治るものに変えてしまったということですね。
また、ペスト菌も発見した人物です。
この功績は北里柴三郎1人で終了ではなく、
後続する医師を育てるために
私立伝染病研究所や
私立北里研究所を創立しています。
西洋の医療は対処両方を基準として
考えられていますが、「予防すること」を
推奨していた人物です。
今では当たり前の「予防医学」
という考え方ですが、当時としては
新しい考え方でした。
一万円札が経済の人で、
五千円札が外交の人だとしたら
千円札は医学の人、というまとめかたが
できそうですね。
裏 :富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」
裏面の絵は、きっと多くの日本人が
目にしたことがある作品でしょう。
日本を代表する浮世絵画家の
葛飾北斎の代表作です。
江戸時代の日本の浮世絵は
ゴッホやゴーギャンなど
印象派の画家をはじめとした
世界中の画家に影響を与えた美術作品です。
科学の象徴の人物の裏に
美術作品が描かれていることに、
個人的には好感をもちました。
科学と芸術が合わさることで
人々の生活は豊かになることが
多いですから。
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現在のお札との違いや比較は?
気になるのが
現在のお札との違いですね。
分かりやすく並べてみたものが
こちらの画像です。
一万円札
五千円札
千円札
肖像画が変わった
現行の紙幣に比べると
新しい紙幣は、
肖像画が加工された写真、
もしくは白黒写真のような印象に
変わりました。
現行の紙幣は、
細い線を重ね合わせることで
陰影を表現しており、
写真というよりは
銅版画のような印象を
感じさせる肖像画でした。
かなり写真っぽい印象に
かわったことから
「中国っぽい」
「アジア圏のお札って感じ」
というようなコメントがいくつも
見受けられました。
中には「ダサい!」の
一言をコメントしている人も。
・・・見慣れないものは
ちょっと違和感があるのかも
しれませんね。
やはり人物の絵は
お札の印象を大きく左右するようです。
ちなみにこちらが
似ていると言われていた中国のお札です。
全体的に色味がついていることや
人物の周囲にもうっすらと
色がついている感じ。
そして、白黒写真のような肖像画・・・。
確かに、中国っぽいと
言われるのもちょっと分かります。
逆に言えば、
アジア圏の外国の人からすると
「日本のお札らしさ」は
ちょっと減ったのかもしれないですね。
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新紙幣に用いられている工夫は?
新紙幣に用いられている
新しい工夫がいくつかあります。
・・・というのも
今回、紙幣が新しいデザインに変更に
なった理由は
偽造抵抗力強化等の観点 です。
偽札を作らせないようにするために
いろいろな最新技術が
あのお札という限られた
大きさの中に詰め込まれています!
ポイント①3Dホログラム
動画を見ないと伝わらないのですが・・・
現行の紙幣にも使われている
キラキラした印刷「ホログラム」。
これがなんと、3D!になるのです。
ホログラム印刷されたところを見ると
見る角度によって、絵柄が変わるそうです。
まるで3Dのように、
立体を見ているかのように、
見る角度によって絵が変わるのです。
そのため「3Dホログラム」と呼ばれています。
お札をまじまじと見てしまいそうですね。笑
ポイント②数字が算用数字+大きい文字に
新しい紙幣を見たときに
なんとなく違和感があったのは
これも影響しているのでしょう。
新紙幣には、
現在の紙幣にあるような
漢数字(「壱万円」というような表記)が
小さく目立たないところに移動しています。
新しい紙幣では、
漢数字が上のところに移動しちゃいましたね。
そして、数字の表記の文字が
単純に、とにかく大きい!
これは、世界中から日本に来る
外国人(日本語圏ではない人)でも
読みやすくするための工夫らしいです。
並べたときに感じる
「外国のお札感」は、この
算用数字の大きさが関わっていそうですね。
そのうち慣れて
自然に使う感じになるのでしょうね。
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お札の人物は誰が選ぶの?
お札の人物の候補は
複数人いたそうです。
最終的に選定したのは・・・
名前が判明しています。
麻生太郎さんです!!
大臣になると
お札に載る人も決められるのか〜
というのが、新しい驚きでした。
ちなみに、検討時は、
候補の人物の肖像画を取り寄せて
肖像画を彫りやすいのかも
確認するのだそうです。
お札の肖像画は
職人さんが作成しているので、
功績だけで人物を選んでしまって
「この写真じゃ顔がよくわからない」
なんてことになったら
とんでもないですからね。
ニュース動画
こちらが、新紙幣(新しいお札)に
ついてを説明していた
ニュースの動画です。
【動画】世界初「3Dホログラム」など 新紙幣ここがポイント
【動画】新紙幣デザイン決定の舞台裏
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