「池の水ぜんぶ抜く」は継続可能?お宝なし・専門家不在・人手不足・在来種死亡で非難殺到・炎上!【小田原城・善光寺・日比谷公園】
「池の水ぜんぶ抜く」が、
月1レギュラー番組となって1回目の
4月分が放送されます。
2018年4月22日(日) 19時54分に
放送されるのは、
小田原城(神奈川県)
善光寺(長野県)
日比谷公園(東京都)
の3箇所の水抜きです。
人気の企画で
定期放送が決まった「水抜き」ですが
実は前回の放送で
批判が多く寄せられています。
何があったのか調べてみました。
番組概要
神奈川県小田原市
『小田原城のお堀』が今回一番の目玉企画。
田村淳さん(ロンドンブーツ1号2号)と
テレビ東京アナウンサー5人衆
(斉藤一也さん、中川聡さん、増田和也さん、
鷲見玲奈さん、福田典子さん)が登場します。
いつも水抜きには何かしらの「目的」が
ありますが、今回の水抜きの目的は
- お堀の水が汚いので、きれいにしたい
- 外来生物を駆除したい
の2つのようです。
小田原城の水を抜くのは実に38年ぶり。
お堀の水を抜いて掃除したら
お堀はどれくらいきれいになるのでしょうか。
また、東京都千代田区にある
都会のど真ん中の公園「日比谷公園」。
『日比谷公園の心字池』の水を抜く企画には
小池百合子東京都知事が参加します。
日比谷公園は2017年8月の放送では
「雲形池」の水が抜かれました。
今回は日比谷公園のもう1つの池
「心字池」で生物調査を実施します。
つまり日比谷公園の水抜きは
生物調査が目的のようです。
また、番組的には
前回の「雲形池」の水を抜いた際に
佐賀藩・鍋島家の軒丸瓦が出てきましたが
このような発見に期待しているようです。
生物調査が目的というのは
なんとなくこじつけに感じてしまいますが…
都心で都知事も参加するということで
十分面白いと思っての企画なのかもしれません。
前回の放送は問題だらけ?!
前回の放送では批判が殺到してしまった
この「池の水全部抜く」という番組。
一体何があったのでしょうか。
前回の目的は「外来種の駆除」
「池の水ぜんぶ抜く~」は、
番組が住民などの要請を受けて企画が開始します。
各地にある池の水を番組が用意したポンプで抜き、
それぞれの目的(要請)の
水質の改善や外来種駆除などを図る番組です。
2018年3月11日放送の「第7弾」では、
約25種類のトンボが生息する
岐阜県最大のビオトープ「笠松トンボ天国」で
トンボの幼虫・ヤゴを助けることを目的にしていました。
ヤゴの天敵は、ヤゴを食べる外来種。
水を抜いて外来種を駆除するため、
1000人を超える一般の参加者が集いました。
捕獲した魚がどんどん死んでいく・・・
撮影は2018年2月18日に
岐阜県笠松町で行われたそうです。
一般人参加者が、そのときの様子に疑問を感じ
SNSやブログで現場の様子を発信したことが
きっかけとなり、「炎上事態」となりました。
これについては詳しくまとめているブログにて
状況を確認していただいたほうが
分かりやすいのですが、ざっくりまとめると…
- 一般参加者に対してイベントの趣旨や目的などの説明はほとんどなし
- 参加者らが池の中を踏み荒らしたことにより、在来種を含む小型魚の死体が池の各所に浮く状況
- 捕獲した魚を一時的に保管しておく容器が不足
- 一般参加者のバケツも借りて使っている状況
- 参加者が捕獲した魚の受け取りをスタッフに拒否されるケースもあった
- 酸欠などで死ぬ魚が続出
- 現場には当初は綺麗な水がなく、魚は泥水の中に入れられていた
- 池にはライギョやコイなど瀕死の大型魚も散見された
- 外来種か否かの識別を一般参加者行う状態
岐阜大学の「生物科学研究会」に
所属する人が、現場についてこのように
コメントを寄せていたそうです。
「専門家なんてどこにもいない。そもそも半数近くが死んでいるなか、集められた魚は過酷な環境に置かれ続ける。中盤になった頃、エアレーションがすこし投入されるが、時すでに遅し(中略)次々に追加の魚(死体)が来る中、NPOの案内役の人が各魚類の説明をする撮影が脇で始まる。このころ、撮影用の綺麗な水が現場に置かれていた」
「『池の水全部抜く』に参加した みんな大型の魚ばっかり狙うから、小型の在来魚が取れても捨てられて弱って死んでいく様子が辛かった」
文章を読んだだけでも
悲惨な状況すぎて
企画が続けられていることが
不思議に思えてしまいました。
さらに、
ポンプで抜き出した池の水は、
公園内の草地に流し出されていたそうです。
草地はその後どうなっているのか
続報がないので分かりませんが
せめて草地が枯れたりしていないことを
願うばかりです。
番組としては「目的達成」?
ただ、番組としては
あくまでもこの回の目的は
達成されたとのこと。
・・・というのも、
この回の依頼者は「笠松トンボ天国」で
ヤゴを食べてしまう外来種を駆除すること。
確かに在来種が大量死していても
外来種が駆除できれば
目的は達成されたことになりますね。
「こういう言い方は問題かもしれませんが、前提としてある程度の犠牲は仕方がないとも考えていました。そういう意味では、問題を訴えた方々とは認識の違いがあるのかもしれません」
在来種や多くの小魚の死も
番組の考え方では
ある程度の犠牲ということに
なっているのかもしれません。
まとめ
今回は、人気番組であり
批判も多く集めた番組でもある
「池の水全部抜く」について
前回何があったのか
調べてみました。
番組としては多くの人が見てくれれば
それで成功と言えてしまう部分が
ありますので、批判が多く集まっても
その人たちが視聴すれば
ある意味成功につながってしまうの
かもしれませんね。
なかなか見られないものを
見ることができるので
企画としては面白いと思っています。
だからこそ
大規模な活動時はぜひ以後
周到な準備をしてほしいなと
思いました。
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